JCS-ITCにおけるスタッフの階層について
JCS-ITCではAHA(アメリカ心臓協会)のProgram Administration Manual(PAM)に従って、以下のように組織を構成しています。

以下に各スタッフの役割について記します。
RF(Regional Faculty , 地域ファカルティ)
- 役割
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- ⽇本国内の他 ITC のコースの質をモニタリングし、⽇本国内にある ITC の質の管理を⾏う。
- JCS-ITC のコースの質を管理し、TCF やインストラクターの育成に努める。
- JCS-ITC では、BLS コースの RF を BLS-RF、ACLS コースの RF を ACLS-RF、ACLS-EP コー スの RF を EP-RF、HS コースの RF を HS-RF とそれぞれ表記する。
- JCS-ITC において TCF コースを開催する。
- RF は TCF 候補者(TCF コースの受講者)に対してモニタリングを⾏う。
• プロバイダーコースにおいて、 TCF 候補者が既存のインストラクターに対して更新のため のモニタリングを⾏っている様⼦を RF がモニタリングする。
• ⼀度に 2 名の候補者のモニタリングを⾏うことができる。 - 上位互換により、RF は TCF・CD・LI・インストラクターのいずれの役割も果たすことができる。
TCC(Training Center Coordinator)
- 役割
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- JCS-ITC の代表者であり責任者。ITC は TCC を必ず 1 名選出しなければならない。
- AHA ECC プログラムとの主な連絡窓⼝となる。
- ECC プログラムを熟知し、ITC 全体の管理を⾏い、質を担保する。
• JCS-ITC では 野々⽊ 宏 (静岡県⽴⼤学薬学部客員教授、⽇本蘇⽣協議会最⾼顧問)が TCC に任命されている。
TCF(Training Center Faculty , トレーニングセンターファカルティ)
- 役割
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- JCS-ITC のコースの質を管理し、インストラクターの育成に努める。
- JCS-ITC では、BLS コースの TCF を BLS-TCF、ACLS コースの TCF を ACLS-TCF、ACLS-EP コー スの TCF を EP-TCF、HS コースの TCF を HS-TCF とそれぞれ表記する。
- インストラクターエッセンシャルコースを開催する。
• インストラクターエッセンシャルコースでは、他の TCF の更新モニターを同時に 2 名まで⾏うことができる。 - プロバイダーコースでインストラクターの新規および更新モニターを⾏うことができる。
• プロバイダーコースにおいて、 TCF 候補者の新規モニターは RF の役割であり、 TCF が代⾏することはできない。 - インストラクターの中から、CD や LI を推挙し、指導することができる。
- 上位互換により、TCF は CD・LI・インストラクターのいずれの役割も果たすことができる。
- TCF になるための要件
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- 21際以上である。
- 該当分野で CD もしくは LI として 2 年間で 8 回以上の指導経験を有すること。
- TCF からの推薦を受けたうえで「トレーニングセンターファカルティ志望申請書」への記⼊を済ませ、本部事務局へ提出すること。またプロバイダーからの評価が高いことを含めた推薦状を添付すること。
- TCCもしくはTCFによるコースディレクターオリエンテーションを受けること。
- 該当分野の TCF コースを受講し、 6 ヵ⽉以内にインストラクターエッセンシャルコースで指導して RF のモニタリングを受け、これに合格すること。また 6 ヵ⽉以内に該当分野のプロ バイダーコースでインストラクター候補者のモニタリングを⾏い、その様⼦を RF がモニタリングし、これに合格すること。
- 「トレーニングセンターファカルティモニタリングツール」の⼊⼒を済ませ本部事務局へ提出すること。
- TCF資格の有効期限は、TCFモニター終了後2年間である。同時にインストラクター資格も更新される。
- TCFはTCCが任命する。
- TCF 資格を更新するための要件
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- TCF 資格取得後 2 年以内にインストラクターエッセンシャルコースを 1 回以上指導すること。またその様⼦を RF もしくは TCF によりモニタリングされ、これに合格すること。あるいはTCF 資格取得後 2 年以内にプロバイダーコースにおいてインストラクターの新規・更新モニターを 4 名以上⾏い、 そのうち 1 回を RF もしくは TCF によりモニタリングされ、 これに合格すること。
- インストラクター資格取得後あるいは更新後 2 年以内にプロバイダーコースで 4 回以上の指導を⾏うこと。またそのうち 1 回は指導の様⼦を TCF もしくは CD がモニタリングし、これに合格すること。
- インストラクターとしてのスキルを実技試験 ・ 筆記試験により評価され、 これに合格すること。実技試験のスキルチェックシートは本部事務局に提出すること。
- 「インストラクター/トレーニングセンターファカルティ更新チェックリスト」 および 「トレーニングセンターファカルティモニタリングツール」の⼊⼒を済ませ、本部事務局に提出すること。
CD(Course Director , コースディレクター)
- 役割
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- CD はコースを運営・指導する役割を担うインストラクターである。
- CD はインストラクターの新規および更新モニターを⾏うことができる。
- CD は TCF の推薦を持って、JCS-ITC のシニアファカルティ会議で承認される。
- JCS-ITC では、ACLS コースの CD を ACLS-CD、ACLS-EP コースの TCF を EP-CD とそれぞれ表記する。BLS および HS については CD という呼称の資格はない。
- インストラクターの中から、CD や LI を推挙し、指導することができる。
- Instructor として更新がなされれば、 CD 資格も同時に更新される。 ただしコース運営に問題ありと疑義が⽣じる場合は、 別途シニアファカルティ会議で CD 資格が取り消されることもある。
- CD になるための要件
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- 該当分野でインストラクターとして 2 年間で 8 回以上の指導経験を有すること。
- TCF からの推薦を受けたうえで 「コースディレクター (CD) 志望申請書」 への記⼊を済ませ、本部事務局へ提出すること。
- CD 申請書は JCS-ITC のシニアファカルティ会議で協議されたうえで承認され、TCCが指名する。
- CD 資格を更新するための要件
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- CD 資格取得後 2 年以内にプロバイダーコースの運営あるいは指導を 8 回以上⾏うこと。
- インストラクターとしての資格更新が適切になされていること。
- 付記
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- ※ JCS-ITC では、従前より AHA の許諾のもと BLS においても CD 資格を設けてきた。しかし PAM に則って今後 BLS については後述の LI がコース運営を担うものとする。ただし既存の BLS CD については TCF への移⾏も可能であり、TCF コースの受講を強く推奨する。
※ BLS CD 資格は 2026 年 3 ⽉ 31 ⽇まで有効とし、それ以降は TCF へ昇格しない限り⾃動的に LI となる。なおこの間の BLS CD の新規申請は認めない。
※ BLS CD は 2026 年 3 ⽉ 31 ⽇までのコースではインストラクターの新規・更新モニターを⾏うことができる。
- ※ JCS-ITC では、従前より AHA の許諾のもと BLS においても CD 資格を設けてきた。しかし PAM に則って今後 BLS については後述の LI がコース運営を担うものとする。ただし既存の BLS CD については TCF への移⾏も可能であり、TCF コースの受講を強く推奨する。
LI(Lead Instructor , リードインストラクター)
- 役割
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- LI は BLS および HS コースを運営・指導する役割を担うインストラクターである。
- LI はインストラクターの新規および更新モニターを⾏うことはできない。
- LI は TCF の推薦を持って、JCS-ITC のシニアファカルティ会議で承認される。
- JCS-ITC では、BLS および HS についてのみ LI という呼称を⽤いる。
- Instructor として更新がなされれば、LI 資格も同時に更新される。ただしコース運営に問題ありと疑義が⽣じる場合は、別途シニアファカルティ会議で LI 資格が取り消されることもある。
- LI になるための要件
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- BLS もしくは HS インストラクターとして 2 年間で 8 回以上の指導経験を有すること。
- TCF からの推薦を受けたうえで LI 志望申請書への記⼊を済ませ、 本部事務局へ提出すること。
- LI は JCS-ITC のシニアファカルティ会議で協議されたうえで承認され、TCCが指名する。
- LI 資格を更新するための要件
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- LI 資格取得後 2 年以内に BLS プロバイダーもしくは HS コースの運営あるいは指導を 8 回以上⾏うこと。
- インストラクターとしての資格更新が適切になされていること。
- 付記
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- ※ 従前からの BLS CD 資格は 2026 年 3 ⽉ 31 ⽇まで有効とし、それ以降は TCF へ昇格しない限り⾃動的に LI となる。
※ 2026 年 3 ⽉ 31 ⽇までであっても、BLS CD の新規申請は認められず、BLS および HS コースの運営を⾏うものの新規申請はすべて LI となる。
- ※ 従前からの BLS CD 資格は 2026 年 3 ⽉ 31 ⽇まで有効とし、それ以降は TCF へ昇格しない限り⾃動的に LI となる。
Instructor(インストラクター)
- 役割
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- 各コースで受講者に対して指導を⾏う。
- JCS-ITC では、 BLS コースのインストラクターを BLSインストラクター、 ACLS コースのインストラクターを ACLSインストラクター、ACLS-EP コースのインストラクターを EPインストラクター、HS コースの TCF を HSインストラクターとそれぞれ表記する。
- Instructor になるための要件
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- 18歳以上であり、プロバイダーの職務範囲内でそれらのスキルが必要とされる医療職で免許を保有しているか、資格認定されている必要がある。
- 該当分野でタスク(アシスタント)として 2 回以上の参加経験を有し、実技スキルや蘇⽣に関する知識を⼗分に習得すること。
- TCF からの推薦を受けたうえで「インストラクター志望申請書」への記⼊を済ませ、本部事務局へ提出すること。
- インストラクターコース(コアインストラクターコースおよび該当分野のインストラクターエッセンシャルコース)を受講すること。
- インストラクターエッセンシャルコース受講から 6 ヵ⽉以内にプロバイダーコースで実際に受講者を指導し、その様⼦を TCF もしくは CD がモニタリングし、これに合格すること。
- モニタリングに合格しなかった場合、1ヶ月以内に再度モニタリングを受け、これに合格すること。
- もし期限を過ぎても合格できなかった場合は、再度インストラクターコースを受講し直す必要がある。
- モニター終了から10営業日以内に「インストラクターモニタリングツール」の⼊⼒を済ませ、本部事務局へ提出すること。
- Instructor 資格を更新するための要件
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- インストラクター資格取得後あるいは更新後 2 年以内にプロバイダーコースの運営あるいは指導を 4 回以上⾏うこと。
- またそのうち 1 回は指導の様⼦を TCF もしくは CD がモニタリングし、これに合格すること。
- プロバイダーとしてのスキルと知識をスキルチェックリストおよび筆記試験で評価を受け、これに合格すること。スキルチェックリストは本部事務局へ提出すること。
- 「インストラクター/トレーニングセンターファカルティ更新チェックリスト」 および 「インストラクターモニタリングツール」の⼊⼒を済ませ、本部事務局に提出すること。